後4日で定年退職だった職員を懲戒処分?
兵庫県知事斎藤氏の問題行動を内部告発した市幹部職員を、「誹謗中傷」として処分するかまえです。
斎藤知事は「ありもしないことを並べ、本人も認めている」と記者会見で説明していました。
しかしその後、職員本人は告発文だとし、「事実無根の文書を作成したとは認めていない。事実関係を早急に調査すべきだ」などと主張しました。
つまり、斎藤知事は”本人が認めていないのに、勝手に「ありもしないこと」”と記者会見で語り、内部告発をした職員を貶めていたのです。
兵庫県民が知ることのできない、知事の問題行動を周知することは、県民にとってプラスです。
つまり事実かどうか、知事は第三者機関などに調査すればよいだけのことです。
内部告発文は、文春も真っ青な違法行為のオンパレード。
SNSからの拾い物から、一部概要を以下紹介します。
これほど詳細な記載が「ありもしない誹謗中傷」なのか。
ぜひ一読をお勧めします。
ーーーーー
・斎藤氏の当選のため、職員が商工会議所などを行脚。
事前運動をした職員4人は「人事のルール無視でトントン拍子に昇任」
・知事の自宅には贈答品が山のように積まれている。でも貰い物は食品でもすべて独り占め。
マスコミの前では「そんな品はいただけません」と固辞するも、「秘書課に送るよう」指示。
PR用写真に使った50万のロードバイクもゲット。ゴルフクラブは「使いにくい」と別モデルをおねだり。
驚異の衣装持ち。特にアシックスなどのスポーツウェア。
・視察先など企業選定の判断材料は「何がもらえるか」。
出張先での飲食は原則ゴチのタカリ体質、お土産必須。地元首長などを同席させて、支払いさせる。出張大好きな理由はこれ。現場主義が聞いてあきれる。
・パー券
商工会議所党の経営指導員の定員削減をほのめかせ、パー券を大量購入の圧力。
保証協会の保証業務を背景に、企業へのパー券購入依頼も実行。
・阪神オリ優勝パレード
クラファン不足のため、信用金庫への県補助金を増額しキックバックで補う。
担当課長はこの不正行為等でうつ病発症、現在病気休暇中。
・パワハラ。気に入らなければ職員を場所関係なく怒鳴りつけ。
車両進入禁止で約20m歩かされただけで、出迎えた職員を怒鳴り散らし、一言も口を利かない。
夜中休日おかまいなしに指示を出すものの、気に入らない職員が対応に遅れると「やる気がない」と批判。すぐにレスすると「おれの休憩時間を邪魔するのか」と文句。
人事異動も「生意気」「気に入らない」で左遷された職員が大勢いる。
追記:この文書を書いた元幹部職員が、「(自身の)懲戒手続き上の調査では真相究明できない」とし、公益通報。第三者機関の調査ではないものの、主語が変わるため、どのような調査結果になるのか、要注目だ。
追記2:市民オンブズ尼崎世話人でもある、兵庫県議 丸尾まき氏が、斎藤知事宛に、西播磨県民局長の告発文書の内容等を調査する「第3者機関の設置」を求める申入書を提出
追記3:兵庫県は内部調査の結果、告発文は事実無根だとして男性職員を停職3カ月にしたが、斎藤知事は第三者機関による再調査は行わない考えを示した。内部告発をした職員は停職3か月の重い懲戒処分。贈答品を受け取った労働局長は懲戒処分でもない軽い訓告のみと、処分に大きな違いが出た。
追記4:調査結果を受け、兵庫県議会の会派「ひょうご県民連合」は、県に対し第三者機関を設置して改めて調査するよう申し入れるとともに、今後は百条委員会の設置を働きかける予定(2024/5/9)。
追記5:丸尾県議が職員へのアンケート結果を公報。結果からも知事のパワハラ・物品供与などが明らかに(2024/5/15)
追記6:自民党も百条委員会設置の検討を始める(2024/5/16)
追記7:維新も賛同。全会一致で第三者機関の設置を議長に申し入れ(2024/5/20)
追記8:内部調査をした弁護士が利害関係者と判明。(2024/5/20)
追記9:「20m歩かされた」と怒鳴ったことを斎藤知事が認め、「全て事実無根」という内部調査の信ぴょう性が崩れる
追記10:「知事専用の個室を作らねば罵倒される」結果、マラソンイベントの授乳室も、知事専用の個室に。
追記11:
7月7日 内部告発した元職員が自殺
7月12日 片山副知事が退任の記者会見
7月17日 内部告発文にあったパレード担当職員が自殺したことを受け、遺児育英資金について県議会が質疑 するも「色々なアクションがないようにするのが我々の務め」と答弁。
パレード担当職員の死すら明言せず。
7月23日 パレード担当職員の死を兵庫県が公表
追記12:兵庫知事のワインのおねだりを吉村氏は「PRは業務」と擁護するも、斎藤氏はPRしておらず、おいしく飲んだだけとバレる。(719)
追記13:条例違反の「内部告発と関係ない部分」の開示を求め、「元局長をつるし上げてやる」。維新の兵庫県議の発言に複数証言。(7/21)
追記14:『職員の私物スマートフォン』調査 兵庫・斎藤知事「一般論として任意の依頼に相手が応じれば問題ない」「これまでの対応は適切」「公益通報にあたるか検討していない」と発言(8/7)
追記15:優勝パレード疑惑「補助金で補填」「強引にキックバックさせるよう知事が指示」…405人の県職員がアンケートで証言<8/21>
追記16:兵庫県の斎藤知事、「風向きを変えたい」と元局長を早期処分するよう指示。人事当局が「公益通報の結果が出るまで処分を待ったほうがいい」と進言するも受け入れず<2024/8/25>
追記17:内部告発者探しのマニュアルを報道特集が入手<2024/8/31>
退職取りやめとなったのは26日まで西播磨県民局長だった、総務部付の男性(部長級)。斎藤元彦知事や複数の県職員を誹謗(ひぼう)中傷するような内容の文書を職務中に職場のパソコンで作り、流布した疑いがある。
…2021年の県知事選をめぐり、4人の県職員の名前を挙げ、斎藤氏の当選に向けて知人らに投票依頼などの事前運動をしたとし、その論功行賞で4人は「人事のルール無視でトントン拍子に昇任」などと書かれていた。
「とにかく斎藤氏は井戸(※前知事)嫌い、年長者嫌い、文化学術系嫌いで有名」「出張先での飲食は原則ゴチのタカリ体質、お土産必須。出張大好きな理由はこれ。現場主義が聞いてあきれる」などの記述もあった。
男性は人事課に対し、行為についておおむね認めているという。31日付で退職予定だったが、県は懲戒処分を見越して退職をいったん取りやめて役職定年とした。
朝日新聞2024/3/28「知事や職員を中傷する文書流布か 退職間際の兵庫県幹部、処分を検討」
知事が「ありもしないことを並べたと本人が認めている」とするも、職員は「告発文。調査すべき」と説明が食い違う
県は27日、3月末での退職予定を取り消して役職定年で在籍させ、懲戒処分を検討していることを明らかにした。知事は「ありもしないことを並べ、本人も認めている」と記者会見で説明していた。
読売新聞2024/4/2「兵庫県知事らを中傷した疑いで県民局長を解任された元局長が反論「事実関係を調査すべきだ」」
これに対し、職員は「告発文」を書いたことは認め、「事実無根の文書を作成したとは認めていない。事実関係を早急に調査すべきだ」などと主張
「内部告発文」これほど詳細な記載が「ありもしないこと」なのか?~知事選に協力した職員が軒並み出世、贈答品の山を分けずに独占、おねだり体質で高級品ゲット、パー券購入圧力、パワハラ…
「懲戒手続きでの調査」では真相究明できないとし、元職員が「公益通報」
県は、男性職員が作成した「斎藤知事の違法行為について」という文書内容の真偽を、懲戒処分の手続きの中で調査するとしたが、男性職員は「真相究明を期待することが到底できない」と批判し、公益通報をしたとしている。
県は、職員や外郭団体などから不正の告発を受け付ける公益通報窓口を設けており、受理されれば県当局が調査する。事実と確認された場合は是正措置を講じ、結果を通報者に連絡する。男性職員は「公益通報も県の内部機関の一つで、完全な第三者たり得ないが、現時点では最善の対応策だと考えた」
神戸新聞2024/4/4「兵庫県知事を中傷する文書、筆者の元幹部が公益通報 解任され、県の調査は「真相究明できない」」
丸尾まき兵庫県議(市民オンブズ尼崎)が、斎藤知事宛に、西播磨県民局長の告発文書の内容等を調査する第3者機関の設置を求める申入書を提出
丸尾県議が県職員にアンケートした結果を公表。ポスターチラシに顔写真がないと激怒…パワハラや物品供与を指摘する声が複数
内部告発をした職員は停職3か月の重い懲戒処分。贈答品を受け取った労働局長は懲戒処分でもない軽い訓告。
▼停職3ヶ月を下すために告発文の事実解明が客観的になされたのか? (停職とは重い懲戒処分、給与も支払われない)
▼贈答品の受け取り事実があった(県議会にて公式に答弁された)産業労働部長は訓告
訓告とは、口頭または文書注意のみで、懲戒処分ではありません。 昇給・昇格・賞与査定等に影響はありません。
「事実無根」「外部調査は行わない」との内部調査の結果を受けて、第三者委員会の設置を申し入れ、今後は百条委員会設置に向けて働きかける予定
兵庫県は内部調査の結果、告発文は事実無根だとして男性職員を停職3カ月にしましたが、斎藤知事は第三者機関による再調査は行わない考えを示しました。 これを受けて、兵庫県議会の会派「ひょうご県民連合」は9日午後、県に対し第三者機関を設置して改めて調査するよう申し入れました。
…
「ひょうご県民連合」は今後、議会で問題を調査する百条委員会の設置に向けて働きかけたいとしています。
自民党は百条委員会の設置を検討
さらに、自民は地方自治法第100条に基づく県議会の調査特別委員会(百条委員会)についても、設置の検討に入ると表明。百条委はひょうご県民連合も開催を求めている。県に対し関係者の出頭や証言、記録の提出を求められるほか、正当な理由なく拒否したり、偽証したりすると禁錮や罰金を科される。
維新賛同、県会が全会一致に 知事批判文書で第三者機関設置 21日に議長申し入れ
内部調査をした弁護士は利害関係者と判明。客観的な調査ができたのかが懸念
知事は8日の記者会見で、県人事課による内部調査の客観性について質問され、「人事当局が弁護士と相談しながら調査し、一定の第三者性、客観性は担保されている」と主張。調査のための第三者機関の設置についても「弁護士から設置の必要はないと見解が示された」と述べていた。
藤原氏は読売新聞の取材に対し、「協会の顧問弁護士をしていることを当初、県側は認識していなかったと思うが、途中で伝えた」と説明。「顧問弁護士の立場が調査に結びつくことはなく、客観的に調査はできている。問題があると思っていない」と話した。
一方、県人事課は「藤原氏が協会の顧問弁護士を務めていることを知らなかった。仮に知っていたとしても、顧問弁護士の立場を離れて協力してもらっており、調査の客観性は担保されている」としている。
「20メートル歩かされ怒鳴る」パワハラ告発された斎藤知事「注意した」と認める 疑惑追及の百条委員会設置か〈カンテレNEWS2024/6/5〉
「知事専用の個室を用意せねば罵倒される」一般人用の授乳室を知事専用の個室にせざるを得なかった<産経新聞2024/6/6>
「知事の意を受けた秘書課の強い要求により、一般人用の授乳室をクローズドにして、知事専用の個室に一時的に切り替えざるを得なかった」
…
5月22日の定例会見で斎藤氏は…「授乳室であることは正直認識していなかった。県民の皆さんにご迷惑、ご不便をかけたことはおわび申し上げたい」と謝罪した。
また、アンケートの回答では「庁外公務イベントでは、いかなる場所でも個室を用意せねば罵倒される」との記載もあった。
〈県警も注目〉「兵庫県知事はパワハラどころでない」元同僚男性が告発「局長のAさんは知事らを諫めるために命を絶った」知事は会見で辞職を否定も…<集英社オンライン2024/7/16>
「プロ野球の阪神とオリックスの優勝を祝し計画した昨年11月のパレードで費用の原資にしようとした寄付が集まらず、信用金庫に補助金を増額してそれをキックバックで寄付させた疑惑や、昨年7月の斎藤氏の政治資金パーティーの券を、県補助金の減額をちらつかせて関係団体を脅して買わせていたとする疑惑など、事実なら完全に犯罪となる重大な疑惑が書かれていました」
〈兵庫県庁、2人目の自死を公表〉「弔慰金集めを“牛タン倶楽部”が妨害」なぜ阪神・オリックス優勝パレード担当課長の死は徹底隠蔽されたのか?<集英社オンライン2024/7/26>
専門家の判断の前に内部調査を実施。「法的見解まで確認していなかったが、適正だった」兵庫知事一問一答<朝日新聞2024/8/7>
――3月20日に文書を把握し、21日に内部調査を指示した。その時点で、公益通報にあたるのではと検討したか。
具体的な検討はできていない。だが、内容が事実ではないと判断したことや、証拠や信用性の高い供述がないことから、信ずるに足りる相当の理由がない文書だと認識した。
――いつ、公益通報にはあたらないと判断したのか。3月25日に元県民局長が「うわさ話を集めて作成した」と供述した。その後、4月中旬に人事当局が弁護士に相談し、懲戒処分をした5月7日までに判断した。
――専門家の判断の前に内部調査をしたことに問題はなかったのか。法的な見解までは確認していなかったが、適正だった。個人名や企業、自治体名が書かれ、事実と異なり、その根拠が示されていない文書が流布すれば、多方面に不利益を及ぼすため、作成者を含めた調査は必要だった。
…
――「うわさ話」という供述は、いつ、どういったやりとりの中で出てきたのか。どこまで開示するのかは持ち帰らせてもらう。本来は供述の内容は差し控えているが、真実相当性の問題を示すのが今回の問題の根幹だと考えたので、一定話をしたにすぎない。
【独自】パワハラ疑惑告発めぐり『職員の私物スマートフォン』調査 兵庫・斎藤知事「一般論として任意の依頼に相手が応じれば問題ない」<FNN2024/8/7>
…
関係者への取材で、当時の総務部長と人事課の職員が別の幹部職員に対し、調査の目的や根拠を説明せず、私物のスマートフォンを見せるよう迫り、SNS上での元県民局長とのやりとりを確認していたことがわかった。幹部職員は、要求に応じてSNSの履歴を見せたということだが、その後、文書の作成に全く関与していなかったことがわかっている。
…
(Q私物のスマートフォンのSNSの履歴を見るという調査方法が適切と思うか?)「今回の件でスマホの調査を行ったかどうかは、調査の内容手法に関することなのでお答えできませんが、一般的に任意での開示依頼に対して、相手方が協力的に調査に応じた場合は、調査手法として法的に問題がないというふうに考えております。
これは県の特別弁護士にも確認しております」
(Q確認したということはそういった調査があったということ?)「一般論として、任意での開示依頼に対して、調査に応じた場合は問題ないと確認していると認識しています」
(Q一連の調査や処分については適切だったと考えているか?)「これまでの対応については、適切な対応だったと考えています」