「イッツ・ア大阪ジョーク」でいいのだろうか。
万博協会副会長を務める吉村知事は、万博に批判的な報道について
「批判的な報道はいいけど、入れさせんとこと思って」
と、モーニングショーと玉川徹氏を名指しで「出禁」発言。
《「出禁」だと? 「維新の維新による維新のための万博」だと、自ら認めちゃってるじゃーないの?》
と万博の私物化だ、何様なのかとSNSで大炎上。
「問題はないのか」と記者に問われると、吉村知事は
「僕自身が本当に『出禁』にする権限があれば問題だが、権限がないのは当然のこと。そんなことはあり得ない、できないという前提での発言だ」と釈明。
横山市長は吉村氏の発言について「フラストレーションがたまってああいう発信をされた」
馬場代表は「イッツ・ア大阪ジョーク。わからんかな?」とそれぞれ擁護。
「権限がない発言」なら問題ないのであれば…
維新の会の支持者の「(批判するなら)大阪から出ていけ」旨の投稿を、SNSでもよく見るが
これらも「居住の自由は憲法で保障されており、権限がないから問題ない」となる。
「盗んで来い」も「死ね」も、他人に強要する権限はだれも持たない。
権限がなければ何言ってもいいとなれば、何でもありの、言いたい放題な世界になるのでは…?
一般市民でもどうかと思うが、知事・市長の発言となると大問題だろう。
大阪に住む住民が100%維新の会を支持する、北朝鮮のような社会が目標なのだろうか。
そうでないなら、さまざまな考え方を持つ住民の代表が知事・市長だ。
支持者の前でポロリと本音が出た、という説明ならこれほど問題にはならなかっただろう。
また、特定の人物を「出禁」と排除し、さらし笑いものにする…それはいじめ体質そのものだ。
生粋の大阪人ならなおさら「大阪ジョーク」とは到底思えないだろう。
追記:立憲の中谷議員の国会質問で「吉村知事は出禁にする権限を有する」ことが明らかに。
しかしその後も「自分の中で出禁にする権限はないと思う」とし、「言い過ぎだったかどうかは考えたい」と発言は取り消さないようだ。
吉村知事の「モーニングショー、玉川徹は出禁」発言に大炎上
問題の発言は、3月23日に大阪府茨木市で開催された「維新タウンミーティング」でのもの。建設費が約350億円もかかることから批判も多い“木造リング”について吉村知事は、「これは本当にすごいから、できたら絶対にこれ、多くの人がこのためだけに来るぐらいになるから」と賞賛し、「今、批判している、名前言いませんけど、『モーニングショー』の玉川徹」と玉川氏を名指しすると、会場からはどっと笑いが起きた。
さらに、「今、批判するのはいいけど、入れさせんとこと思って。“入れさせてくれ”“見たい”と言っても、もう『モーニングショー』は禁止。玉川徹“禁止”って言うたろうかなと思う」と発言すると、再び会場からは笑いと拍手が。
女性自身2024/4/1
「出禁」の権限がなければ、出禁発言してもOK?フラストレーションがたまってたら、発言を取り消さなくとも問題なしなのか?
吉村氏は1日、記者団からの「発言が言論統制にあたらないかという批判の声もある」との質問に対し、自らの発言内容を認めたうえで、「僕自身が本当に『出禁』にする権限があれば問題だが、権限がないのは当然のこと。そんなことはあり得ない、できないという前提での発言だ」と釈明。
朝日新聞2024/4/1「吉村知事「万博会場出禁」と発言 党の会合、玉川徹氏を名指しで」
…
同じく万博協会の副会長を務める横山英幸・大阪市長は同日の記者会見で、吉村氏の発言について「フラストレーションがたまってああいう発信をされた」と言及。
馬場代表は「イッツ・ア大阪ジョーク。わからんかな?」と吉村氏の発言を擁護
実際の動画では、吉村知事の発言に、横山市長も「大うけ」。「出禁にする権限はない(ので問題ない)」と釈明する吉村氏。
吉村氏は「権限がないから発言に問題がない」なら「何でもあり」になるが…
「吉村氏は出禁の権限を持つ」という国会答弁にも「自分の中では権限がないと思う。言い過ぎだったかじっくり考えたい」と吉村氏
立憲民主党・中谷一馬衆院議員「吉村氏など(博覧会協会の)理事は、万博イベントに関して、特定の人やメディアの出入りを禁止する提案を行い決議することは、理論上できる権限を有していると考えるが?」
経済産業省審議官「理事会の目的に沿うものであれば、議事の提案を行うことは可能」
実は吉村氏は、万博の主催者である協会の副会長。
理事会を招集したうえ、一定の条件を満たし、提案が決議されれば出禁にすることは可能であるという。
…そして、国会での議論や橋下発言から、一夜明けた4日…。
吉村代表「自分の中で出禁にする権限はないと思うし、そんなことできない前提だが、本心は(玉川氏の発言に対し)ある程度、一定は公平にお願いしたいという政治的主張を政治集会でやった」
その一方、吉村氏は「政治集会の場ではほんの冗談だとしても、それは外に出れば冗談としては通用しない」とコメントした。
自分の発言が言いすぎだったかどうかについて、じっくり考えたいとしている。
FNN2024/4/4「「出禁」実は可能 吉村氏どう釈明 橋下徹氏も「今回はマズい」」