大阪市の公園樹・街路樹の維持管理費は、人件費の上昇に伴う作業費の高騰などにも関わらず、2012年度以降、おおむね9億5000万円前後で推移しています。そのため、管理できる木の本数は12年度の約12万6000本から20年度は約6万2000本に半減しました。
一方で、大阪市は2019年度から「安全対策」を理由にして1万9000本の樹木を伐採しています(~2024年度)。市は否定するものの、市民からは、予算不足のために「伐採ありき」で進めているのではないかと疑いの目を向けられています。
街路樹伐採、募る不信 消える1万本、住民「予算しわ寄せ」
〈毎日新聞 2023/2/16〉
公園樹と街路樹に関する市の維持管理費は12年度以降、おおむね計9億5000万円前後で推移している。ただし人件費の上昇に伴う作業費の高騰などで、管理できる木の本数は12年度の約12万6000本から20年度は約6万2000本に半減した。
予算が抑え込まれて管理が不十分になり、伐採ありきで進めているのではないか――。住民側はこんな疑いの目を向ける。維新が11年に市長ポストを獲得して以降、予算の「選択と集中」が進んでいるからだ。現役世代への重点投資を掲げる維新の市政下で教育関連予算は増え、21年度は2885億円と10年度の3倍近くになっている。だが、その陰であおりを食う予算はないのか。住民の要望で開かれた市の説明会に参加した女性は「市の担当者から『木を管理する予算がない』と告げられた」と明かす。市は取材に「調査の上で危険な木を撤去しており、予算不足が理由ではない」と否定している。
https://mainichi.jp/articles/20230216/ddn/041/010/003000c
「身を切る」より「木を切る」? 大阪市の「1万本伐採」が物議
〈サンデー毎日 2023年3月12日号〉
https://mainichibooks.com/sundaymainichi/society/2023/03/12/post-1054.html