公約を一つも守らなかった永藤 堺市長。新たな公約の前に4年間の総括を

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2017年、堺市長選での永藤候補の3つの公約。いずれも4年間で実現しないばかりか、むしろ永藤市長は公約と逆の方向に進めていました。
①水道料金大幅値下げ……
・国の方針により、支給された交付金で数か月間のみ水道基本料金を免除
・前市長の方針により、水の仕入価格値下げ分を反映
(永藤市長による独自の施策なし。そもそも堺市の水道料金は安く、大幅値下げは現実的ではなかった。)
②幼児教育無料化……
・前市長時代に決まった保育料無償化を自ら延期しておきながら市長選前に施行を発表し、実績としてアピール。
③おでかけ応援バスの拡充……
・拡充どころか縮小提案を市議会に2度も提案(いずれも維新以外の反対で否決)。

目次

①水道の基本料金減免

これは国の交付金で全国的に実施されたもので、堺市の独自政策ではありません。令和元年12月の値下げも、大阪広域水道企業団から買う水の仕入れ価格が下がったことによるもので、前市長の決めた方針に従い実施しただけです。
そもそも堺市の水道料金は、全国・府内で見てもかなり安いほうです。また、将来的な水道料金の上昇は設備の老朽化に伴う全国的な傾向で、大幅な値下げはそもそも実現性が低い公約でした。

②幼児教育無料化

長期間の検討を経て、前市長時代に決定していたもので、永藤市長が立案・決定したわけではありません。逆に予定を延期し、実現を先送りしたのが永藤市長です。それに対し堺市議会は救済措置を求めていました。

③おでかけ応援バス

公約を放棄し、財政難を理由にサービスの縮小を2度にわたり市議会に提案したのが永藤市長。いずれも否決されました。

永藤市長の2017年の公約

堺市の水道料金は全国・府内平均よりも安い

〈大阪府HP〉府域一水道に向けた水道のあり方に関する検討報告書 2020年3月(13P)https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/10582/00000000/houkokusyo.pdf

堺市の水道料金減免は国の交付金が財源&前市長の方針によるもの

・〈堺市HP〉水道料金減額期間の延長について
支援内容(2か月延長後)
水道料金のうち、基本料金を免除する。
期間:令和4年9月~令和5年2月検針(6か月分)https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/koho/hodo/hodoteikyoshiryo/kakohodo/teikyoshiryo_r4/teikyoshiryo_r0411/041122_05.files/1122_05.pdf

〈内閣府地方創生推進事務局HP〉
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金でされた事業

令和4年度実施計画一覧 地方公共団体別事業一覧(zip/20,243KB)05_地方公共団体別事業一覧(令和4年度分)関西https://www.chisou.go.jp/tiiki/rinjikoufukin/index.html

・「値上げに反対する人」も実は知らない水の値段
https://toyokeizai.net/articles/-/476872

■堺市議会議事録 令和 4年第 4回定例会-12月05日-02号より◎上下水道局次長(幸田省吾君) 今回の水道基本料金の免除は国の臨時交付金を原資とする一般会計からの繰入れによって実施しております。今後の対応につきましては、市長部局と連携して検討してまいりたいと思います。以上です。
―――――
◎市長(永藤英機君) (登壇)堺創志会、渕上猛志議員の御質問のうち水道料金についてお答えします。以前より市民の皆様から水道料金や下水道使用料が高いという声を多く聞いておりました。何とか負担を減らしたいという強い思いがありまして、マニフェストに掲げました。…実際に水道料金の値下げにつきましては、市長就任後の令和元年12月に水道事業会計の経営状況や収支見通しを確認をして、従量料金を引下げを行いました。本市の財政状況が大変厳しい状況でなければ、一般会計からの繰入れということも有効な選択肢だったと考えております。

◆10番(渕上猛志君) 確かにおっしゃるとおり、令和元年12月に料金値下げをしています。従量料金で3円値下げしています。これは企業団からの料金値下げを反映させたもの
これは市長就任の1年以上前、平成30年4月から広域水道企業団が用水供給料金を値下げしていることに伴うもので、それをもって堺市が水道料金を値下げする旨も、平成30年9月時点で当時の上下水道局次長がそういう方針を答弁

http://www12.gijiroku.com/sakai/cgi/voiweb.exe?ACT=200&KENSAKU=0&SORT=0&KTYP=1,2,3,0&FBMODE1=SYNONYM&FBMODE2=SYNONYM&FBMODE3=SYNONYM&FBMODE4=SYNONYM&KGTP=1,2,3&TITL_SUBT=%97%DF%98a%81@%82S%94N%91%E6%81@%82S%89%F1%92%E8%97%E1%89%EF%81%7C12%8C%8E05%93%FA-02%8D%86&KGNO=2049&FINO=4755&UNID=K_R04120500021

0~2歳児の第2子以降の保険料無償化を延期。議会から対応を求められる永藤市長

〈堺市HP〉多子世帯の保育料無償化の延期について措置を求める決議(令和2年12月18日)
長期間にわたって来年度以降の確実な実施を表明してきた事業であり、…堺市議会は、堺市当局に対し、対象世帯の救済措置を講じるために、予算確保に向けて努力するように求めるhttps://www.city.sakai.lg.jp/shigikai/kekka/kaketsu.files/02_11giinnteisyutugiann39.pdf

しかし市長選挙の4か月前、突如無償化実施を宣言。

〈堺市長記者会見 令和5年1月31日〉
0~2歳児の第2子以降の保育料を無償化いたします。当初、令和3年4月から予定をしておりましたが、厳しい財政事情のために所得制限を設けて実施しておりました。このたび今年の4月から所得制限なしにしたいと考えております。https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/koho/hodo/shichokishakaiken/kaiken_r4/r050131.html

おでかけ応援制度のサービス削減に、賛成したのは維新のみ

〈朝日新聞 2022/4/8〉「おでかけ応援」再提案も否決 堺市議会 「もう一度提案難しい」
65歳以上の堺市民が市内の路線バスなどを1乗車100円で利用できる「おでかけ応援制度」。対象を70歳以上に段階的に引き上げる市の改正案が、市議会で2度にわたり否決された。
…昨年の11月定例会では、応援制度を使って高齢者が外出すれば健康増進効果や経済波及効果が見込めるなどの反対意見が続出。大阪維新の会以外は反対し、案は否決された。
https://www.asahi.com/articles/ASQ476QBMQ3TPPTB00F.html

〈永藤市長HP〉なぜ「おでかけ応援制度」を見直すのか
https://note.com/nagafujihideki/n/nd259512485a9

〈堺市長記者会見 令和3年12月21日〉
私自身も今65歳以上の方を対象にしておりますが、財政事情が許すのであれば継続すべきだと思っていますし、私自身の市長選挙の公約には「拡充を検討」と掲げていました。実際に検討もしております。
ただ、実際に財政収支を4年ぶりに出してみると、その内容は毎年収支不足という以前の発表した数字とは全然違うものが出てきました。ですので、私自身もこれは自分に掲げた公約を立ち止まざるを得ないという、厳しく、難しい判断をしたのがこのおでかけ応援制度の対象年齢の見直しです。
https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/koho/hodo/shichokishakaiken/kaiken_r3/r031221.html

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