大阪市議会の議員定数削減を進める大阪維新の会。その #身を切る改革 は誰のためか

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大阪維新の会は、大阪市議会の議員定数を現在の81から10前後減らしたいとして、5月の定例市議会に条例改正案を提出する方針を固めました。

しかし識者からは「議員の数を減らすということは相談の窓口が減ることと同じ。市民にとっては決して良いことばかりではない」「選挙の結果によっては少数会派が存亡の危機に立たされる。少数会派の消滅は、少数意見が議会で反映されにくいことを意味する」といった懸念が指摘されています。

そもそも経費削減が目的なら、議員報酬を減らせばいいだけの話です。この議員定数削減の裏には、他会派の議席を減らし、議会を支配したいという大阪維新の会の思惑が示唆されています。

目次

「その議員定数削減は必要か」〈大阪日日新聞 2023/5/1〉

私は以前、大阪府北部の自宅付近で見かけた高齢のホームレスが気になり、知り合いの市議にメールで相談したことがある。市議からは適切な返信が寄せられた。市民の声を聞いてくれる市議には感謝した。/しかし議員の数を減らすのは、極端にいえば相談できる市議がいなくなるということだろう。「別の議員に相談すればいいではないか」という反応が返ってきそうだが、身近に相談できる政治家はそう簡単に見つかるものではない。議員の数を減らすということは相談の窓口が減ることと同じ意味ではないか。市民にとっては決して良いことばかりではない。

議員定数の削減は、私たちの身近な相談窓口が減るだけではない。選挙の結果によっては少数会派が存亡の危機に立たされる。少数会派の消滅は、少数意見が議会で反映されにくいことを意味する。/その反対に、市議会で最大会派である大阪維新の会がより影響力を持つ可能性が高くなる。そうなれば、維新と対立する市民や会派の声が届きにくくなる。

〈大阪日日新聞「金井啓子の伴走で伴奏」2023/5/1〉

参考:大阪公立大学教員・住友陽文氏のツイート(2023/4/28)

大阪市議会議員の月額報酬88万円を77万円で済む話です。議員定数は全く変わりません。大阪市議会議員80人でしていた仕事を70人でしなければならないことを考えれば、よっぽど良いです。要するに「身を切る」なんて言葉で誤魔化して結局は維新以外の議席を減らす党利党略に他なりません。

参考:大阪市会での市会議員の定数をめぐる討論(2017/2/14)

岡崎太議員、北野妙子議員

https://ssp.kaigiroku.net/tenant/cityosaka/SpMinuteView.html?council_id=1645&schedule_id=2&minute_id=38&is_search=true

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