ユネスコの無形文化遺産に登録されている伝統芸能「人形浄瑠璃文楽」。担い手となる研修生が1人も集まらず、今年度の研修が開講できない異例の事態となっています。研修生がいないのは制度が始まって以降、この50年間で初めてのことです。
橋下徹市長の時代に大阪市の文化振興予算が減らされ、2015年度には文楽協会への補助金が廃止されたのは記憶に新しいところ。地域の文化を軽視・冷遇する維新の会の行政責任が問われる事態となっています。
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「人形浄瑠璃文楽」 担い手となる研修生 今年度1人も集まらず
ユネスコの無形文化遺産に登録されている伝統芸能「人形浄瑠璃文楽」について、担い手となる研修生が1人も集まらず、今年度の研修が開講できない異例の事態となっています。研修生がいないのは制度が始まって以降、初めてで、大阪の国立文楽劇場では今後、締め切りを設けず募集を続けることにしています。〈NHKニュース 2023/5/3〉
なにわの文化 補助金廃止で変わったものは
橋下の文化行政改革は、特定団体への継続的な補助金支給を「既得権」として見直しを迫った。大阪で生まれ育った文楽と、大阪を本拠に活動する大阪フィルハーモニー交響楽団(大阪フィル)もまたターゲットとなった。
見直しの表明は23年末だった。歴史と伝統を象徴する2つの聖域にメスを入れたことで、関係者には衝撃が走った。/23年度の文楽協会への大阪市からの補助金は5200万円。国や府の補助金と並ぶ収入源で、協会の運営費や技芸員の養成費などに充てられていた。しかし25年度からは観客動員数の増減で補助金の額が決まる「インセンティブ方式」が導入され、今年度から完全に廃止された。〈産経新聞 2015/10/18〉