2021年3月、笹川大阪府議は『大阪府立高校と大阪市立高校合わせて今154校あるところ、15年後の2035年には府立高校100校に、これを実現したい』と提案。さらに、大阪の周辺を「僻地」「山間部」と表現しつつ「僕の考え方では、中学生が一時間の自転車圏内で複数校の公立高校を選べるということは結構大前提かな」とも言及しています。また、笹川氏のTwitterのヘッダーでは「『府立高校民営化』で教育大改革!」の文言が確認できます。
これは、後の2023年春の統一地方選挙で「府立高校の公設民営化への推進」と大阪維新の会のマニフェストに掲げられました。
➀元大阪府立高校教員の証言
田中氏「維新のある府会議員は、こんな風なこと言うてるんです。『今だいたい160ぐらい府立高校あるんですけれども、それを100校に減らしてしまう。』と。しかも『公設民営化する』と。こんなことを主張してる維新の議員もいてるんです。どんどんどんどん府立高校減らしていって、で公設民営化する。一体、誰が大阪の教育に対して責任持つんやってことを強く言いたいです。」
3/14 コータローほっとカフェ【教育】回
※ある府会議員=笹川理氏
②山田けんた大阪府議会議員
「実はこれ、今話題の大阪維新の会、笹川理府議が率先して提案してきたことです。府立高校154校を2035年に100校にしようと言うのです。自転車で1時間以内に行ける学校が複数(つまり最低2校)あれば良いじゃないかと言うのです。しかも『大阪の周辺』と言い、大阪市以外は大阪じゃないかのように言っていました。」
情報源
大阪府議会議事録 令和3年 2月定例会教育常任委員会 3月17日―02号
◆(笹川理君) ここから少し提案をさせていただきたいんです。
皆さん、えっと思われるかもしれないんですが、おまえは何を言っているんだと思われるかもしれません。これだけ言っておきながら、府立高校百校で全入、全員が入学できるぐらいの定数を確保する。これは可能だと思っているんです。そして、これを実現したいなと思っています。今の二極化の問題はまさにこれで解決できるんじゃないかなと思っています。
どういうことかといいますと、大阪府立高校と大阪市立高校は今合わせて百五十四校あります。その百五十四校を、定員割れしている学校もあることから、再編整備を進めながら、府立高校を百校に。二〇三五年、要は十五年後、今から大阪府内の十五歳は一万五千人も減りますので、計算上、十分可能だと思っています。
さらに、大阪の周辺、僻地と呼んでいいか、山間部と呼んでいいか分からないですが、そういった学校でどうしても必要なものとして、高校というのは学びの場とともに、子どもたちを守る場でもあると思っているんです。セーフティーネットの機能は非常にあると思っています。進路の保障というところもあると思っているんです。なので、そういったことをできなくなるということはあり得ないと思っています。僕の考え方では、中学生が一時間の自転車圏内で複数校の公立高校を選べるということは結構大前提かなと思っています。
そういったことを実現できないのであれば、分校舎、分教室というのを設置してもいいんではないかなと。イメージはこんな感じです。本校は二百十人から四百二十名、分校舎になると--これは分校じゃなくて、僕のイメージでは分校舎です。分教室も一体的に本校と運営していただきたいです。こういったことも少し検討の余地はあるんじゃないかなと思っています。さらに、公設民営の学校の提案を会派としてもさせていただいていますので、公設民営学校も増やしていただく。これは私立のほうに含まれると思います。
大事なところは次です。公立高校の募集人数が、公立高校の志願者数を上回るというのが大事だと思うんです。参考資料を御覧いただきたいんですが、裏面です。今年度募集において、実は募集人数は三万三千です。志願者数は三万六千なんですが、僕はここを志願者数三万六千、募集人数三万六千みたいな形でいいんじゃないですかというようなことを思っています。こういったことで府立高校百校、全入定数確保というのはできるんではないかなと思っております。こういったことを提案することによって、残す学校というのも明確にしていっていいんじゃないかなと。老朽化問題もありますので。そういったことができるというふうに僕は思っています。
今後の府立高校の学校数や在り方については、これまでの十年間とは異なる価値観で、これからの社会変化を見据えながら、大胆な数値目標を掲げ、大阪の学校教育力の質の向上、これは物すごい大事です。再編整備は学校潰しでも何でもなくて、学校の質を上げることだと思ってます。そういった観点で、府教育庁が主体的に積極的な--主体的にというほうが大事です--再編整備を計画し実行していくべきと考えていますけど、酒井教育長の御所見をお伺いいたします。
◎教育委員会教育長(酒井隆行君) 今後、人口減少、少子化がますます進むという中で、現計画以降、引き続き再編整備を進めるということは、府教育庁として当然取り組むべき重要な課題だと認識をしています。
申し上げるまでもなく、公立高校が果たすべき役割といいますのは、全ての子どもに教育の機会を保障するということであります。再編整備を進めるに当たりましては、このことを質と量、その両方の面から担保するということと併せ、大阪の教育がこれまで大切にしてまいりました公平性、卓越性の両立、そして多様性を追求し、さらには地域性にも焦点を当てるということが重要であると考えています。
時代や社会の要請、生徒や保護者のニーズに応えるべく、教育の在り方、学校のありようというものも変化をしていく必要があると私自身は考えています。既成概念にとらわれることなく、将来の府立高校のあるべき姿を探っていくことが極めて重要だと考えています。
ただ、一つ申し上げておかなくてはいけないのは、募集定員の設定ということに当たりましては、やはり一方で、私立との切磋琢磨、役割分担、協調ということでこれまで築いてまいりました大阪の教育力向上という大きな方向性、これを踏まえる必要があると考えています。
今後の再編整備につきましては、こうした認識の下、学校教育審議会における今後の府立高校に必要な機能、在り方についての議論を踏まえまして、将来の大阪の教育を展望するものとして、府立高校条例の下、その方向性を検討してまいります。
◆(笹川理君) 教育長、ありがとうございます。
公立高校が果たすべき役割、これは全ての子どもに教育の機会を保障する、本当にそのとおりだと思います。
そして、多様性の追求、僕も本当に大事だと思います。この多様性のところでは、多様な学校とともに学校内の多様性というのが、生徒が育っていく中では最も大事かなと思っています。そのような意味ではたくさんいたほうがいいという単純な考えだけではなくて、複数学科や複数コースというのも、これは検討していただきたいと思っています。さらに、地域性も大事なことだと思っています。
変化し続けることは、よりよいものにしていくということですので、僕はいいことだと思っているんです。なので、将来の府立高校のあるべき姿を府教育庁としてこれからもぜひ続けて探っていっていただきたいと思っています。本当にここは極めて重要だと思っています。
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大阪維新の会 2023 マニフェスト(府)
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