2020年8月4日14時20分頃~緊急記者会見は開かれた。その様子を読売テレビ・ミヤネ屋は生中継。
松井市長(当時)は事前にある特定企業の株価操作になる可能性を指摘したとされるも記者会見を強行に踏み切ったのも、会見の際にテーブル上に製品を並べることを提案したのも、吉村知事だった。
吉村知事「嘘みたいな本当の話。嘘みたいなまじめな話をさせていただきたいと思います。
ポピドンヨードを使ったうがい薬を使ってうがいをすることによって、ある意味コロナの陽性者が減っていく、コロナに効くのではという研究が出ましたので、それをまず皆さんにご紹介させてするのと、それから府民の皆さんへの呼びかけをさせていただきたいと思います。」
「このポピドンヨードによるうがいをすることによって、このコロナにある意味打ち勝てるんじゃないかというふうにすら思っています。ただこれは研究段階ですので、確定的に言うことは出来ません。それから薬事法があるので、これがコロナに効くと言うことは出来ません。この研究結果が明らかになったということです。」
※正しくは、ポビドンヨード
「イソジンなどのうがい薬でコロナ感染予防」は本当? 大阪府が発表→医療者らから批判相次ぐ 〈BuzzFeed News 2020年8月4日〉
医療専門家等からの批判は、その日の夕方から相次ぎました。
吉村知事のパフォーマンスで疲弊する府職員 〈AERA dot. 2022/03/14〉
20年8月4日、吉村知事は「ポビドンヨード」入りのうがい薬が新型コロナウイルスに効果があると唐突に発表した。この日は火曜日で株式市場が終わる午後3時より前に会見が開かれた。うがい薬の大手メーカーの株価はマーケットが終わる直前、大幅にアップ。ドラッグストアの棚からうがい薬が消えたと報じられた。
今回の発表による株価への影響も。グループ会社を通じて「明治うがい薬」の名称で同成分を含む製品を販売する明治ホールディングス(HD)の株価は4日には一時、年初来高値を付けたが、5日終値は前日比4%(330円)安の8430円に下落した。
米ムンディファーマのうがい薬「イソジン」の国内独占販売権を持つ塩野義製薬は、4日の株価は終値で前日比2%(115円)高の6212円に上昇したが、5日は1%(62円)安の6150円で取引を終えた。
吉村氏は同成分を含む各社のうがい薬を卓上にずらりと並べ、うがいの励行を訴えた。結果として、全国で同成分を含むうがい薬の品切れが相次ぐ騒動に。だが、5日の会見では自身の責任には触れず、「誤解がある。予防効果があるとは言っていない」と釈明するとともに、「陽性者などがうがい薬を使うことで口の中のウイルスが減るので、人にうつすことを防ぐのではないか」と飛沫感染防止などへの期待をあらためて主張した。
この会見の波紋の大きさに吉村知事は釈明せざるを得なくなったが、日常的に治療でポビドンヨードを必要とする人々の不安は以後数日続き、当時SNS上で散見された。
その言葉を信じてイソジンでうがいをし続けた女性が、コロナとは全く無関係の病気を発症してしまったケースも…
ヨード入りうがい薬、続けたら…70歳女性「私、おかしくなった?」 〈朝日新聞 2022年3月14日〉
「うがい薬、使ってない?」
「もちろん使ってるわよ、先生。1日5回やってるわよ」
「すぐやめて!」そこからの回復は早かった。2週間後の血液検査では、甲状腺ホルモンは二つとも正常値の範囲に収まった。
吉村知事「ヨードうがい薬」会見を『ミヤネ屋』に事前漏洩! 出演者のテリー伊藤が「会見の1時間半前に知った」「インサイダー取引できた」 〈LITERA 2020/08/10〉
第1回開示請求 ポビドンヨードうがい会見資料 沙和さん
「うがい薬、瞬く間に消えた」歯科医ら吉村知事に憤り 研究内容、発表法にも批判 〈毎日新聞 2020/8/7〉
研究名称 COVID-19に対するラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム含嗽による口腔内の新型
研究責任(代表)医師の氏名 松山 晃文
最終公表日:令和4年6月30日 研究終了