2021年4月21日、大阪府は緊急事態宣言を国へ要請。松井市長は、緊急事態宣言が発令された場合に市立小中学校全約420校で原則オンライン形式で授業を実施する方針を示します。
しかし、多くの小中学校ではネット環境が整っていなかったため、満足にオンライン授業は実施されず、分散登校でのプリント学習のみ。その後には授業数の遅れを取り戻さなければならなかったため、詰め込み授業がされることとなり、教育現場は余裕を失いました。
当然ながら、保護者や学校現場からは不満の声が上がりました。
第37回開示請求 大阪市なんちゃってオンライン学習 〈沙和さん〉
「学校ごとに格差」「回線整わぬ」 緊急事態時原則オンライン授業の大阪市、戸惑いも 〈産経新聞 2021/4/20〉
市教委によると、緊急事態宣言下でのオンライン授業の具体的な形は決まっておらず、児童生徒が必要に応じて学習用の動画を視聴することや、学習プリントでの自習と併用することなどを検討しているという。
市の教委担当者は「端末が配備されたばかりの学校もあり、準備は万全とはいえない。全校で一斉に始められる状況ではない」と明かす。
吉村洋文知事は「最終的に各市町村長や教育委員会の判断になるが、オンラインはぜひ積極的に活用していただきたい」と言及した。
画面越し教え合い 大阪市立小中でオンライン授業 緊急事態宣言で 〈毎日新聞 2021/4/26〉
大阪府に緊急事態宣言が発令されたことを受け、大阪市立小中学校では26日から家庭でのオンライン授業と教室での対面授業を組み合わせた取り組みが始まった。
多くの児童は午前中に自宅で授業を受けた後に登校して給食を食べる。
画面越し教え合い 大阪市立小中でオンライン授業 緊急事態宣言で | 毎日新聞 (mainichi.jp)
大阪市オンライン学習「朝からパニック」 先進校は順調 〈朝日新聞デジタル 2021/4/27〉
緊急事態宣言後初の平日を迎えた26日、大阪市立小中学校では、タブレット端末などを使った自宅でのオンライン学習が始まった。感染者の多い大阪市独自の対応だが、準備が間に合っていない学校も多い。
画面越し教え合い 大阪市立小中でオンライン授業 緊急事態宣言で | 毎日新聞 (mainichi.jp)
大阪市の教員から怒りの声、オンライン授業に登校での給食 〈2021/5/6〉
緊急事態宣言で小中学校で一部の時間帯にオンライン授業を実施すると発表して注目された大阪市だが、学校現場からの評判は最悪なようだ。
大阪市教育委員会は緊急事態宣言下での小中学校における独自の対応方針を通知した。
それによれば小学校の場合、児童は1、2時間目は自宅でオンライン授業や配布されたプリントなどによる学習を行い、その後に登校して3、4時間目は1、2時間目に行った学習の振り返りなどにあてる。それから給食を食べて、午後は帰宅して学校で配られたプリントなどをこなす。
そして中学校は、午前中に自宅でオンライン授業やプリントでの学習を行い、その後に登校して給食を食べる。午後は、午前中の振り返りなどを行う。部活動はやらない。
大阪市以外の地域の学校は、部活動の中止をのぞいては、ほぼ「通常」どおりの登校授業が続けられている。大阪市だけが「特別」な対応をとったことになる。
大阪市の教員から怒りの声、オンライン授業に登校での給食(前屋毅) – エキスパート – Yahoo!ニュース
教員の声
「オンライン授業をやりながら学校で給食をとる意味がわからない」
「そもそもオンライン授業ができる環境が整っていない」
「オンライン授業なんて満足にできるわけがありません」
大阪市の全部の学校でオンライン授業がきちんとやられていると受け取られては
「学校現場は、たまったもんじゃありません」
松井一郎・大阪市長が突然にオンライン学習を宣言して学校現場に混乱を起こしたことや教育行政についての提言書を市長に送り、文書訓告を受けた大阪市立木川南小学校の久保敬元校長
第5波 学びを補償できるか どうなるオンライン授業 かんさい熱視線〈NHK 2021/9/19〉
中学校校長「正常に運営するために、どうしてもそれに長けた人材をせめて各校に1名はいただきたい。常駐していただくような形で配置していただけたらありがたいですね。」
大教大准教授「学校の先生方とは別にICT(情報通信技術)に特化した支援人材というのは、必要不可欠なところに入ってきているのではないか。大阪市でも全くしていないわけではないですが、その人たちが学校に足を運ぶ頻度を増やす予算措置が行えた方がよいと思う。今時代のスピード感からいくと走りながら考えていくしかないと思います。」