吉村知事らが阪神タイガース・オリックス・バファローズの優勝パレード横取りが「政治利用」と非難続出

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 2023年秋。阪神タイガースが18年ぶり4度目、オリックス・バファローズが3年連続15度目のリーグ優勝を決めた。ファンたちが歓喜の声を上げる中、吉村洋文大阪府知事が優勝にかこつけた「政治利用」の動きを見せ、非難を浴びている。

以下、リテラの記事から引用する。

22日に吉村知事は、維新の斎藤元彦・兵庫県知事、関西経済連合会の松本正義会長とともに記者会見を開き、11月23日、大阪市と神戸市で両チームの優勝パレードを開催すると発表。しかし、発表されたパレードの名称からして、政治利用の匂いがプンプンするものだったのだ。その名称は、こうだ。

「兵庫・大阪連携『阪神タイガース、オリックス・バファローズ優勝記念パレード ~2025年大阪関西万博500日前!~』」

 それだけではない。パレード開催を発表する場であったにもかかわらず、記者会見場には球団旗が掲げられることもなく、会見の背景の壁やテーブルにはデカデカと「2025年大阪・関西万博」「いっしょに、いこな!大阪・関西万博」と書かれた横断幕を掲示。し、吉村知事は「大阪・関西万博の大きな弾みになると思うので、パレードで万博を一緒に盛り上げ、すばらしい大阪・関西の未来をつくっていきたい」などとコメント。挙げ句、「気持ち悪い」「怖い」と評判の大阪万博公式キャラクター・ミャクミャクまでもが会見に参加し、メディアの写真撮影時にも吉村知事らとミャクミャクが仲良く写り込む始末だったのだ。

 なぜ球団不在で、大阪府知事と兵庫県知事、関経連会長だけの会見だったのか。球団旗もなく、球団関係者もいなかった。会場は万博一色。その景色は優勝を決めたチームへのリスペクトが何ら感じられないものとして、優勝パレード横取りと、万博便乗に怒りの声があがった。

 中でもバー恋 @bassgakoisii(バースが恋しい)さん(そのアカウント名からして阪神タイガース愛が伝わる)が以下のバナーを作成。これが多くの方に引用されていた。ファンの思いを何より代弁するものだったのだろう。

東京新聞10月3日の記事を引用する。

 パレードに便乗した万博PRに疑問が募る一方、万博の盛り上げに躍起なのは日本維新の会も。藤田文武幹事長は8月の会見で「(万博は)国家事業だ。与野党の別なく一丸となって結束し、成功に向けて取り組むべきだ」と訴えた。
 首をかしげるのが、大阪都構想に関する書籍があるノンフィクションライターの松本はじむさん。維新が自らの宣伝に万博を利用してきた経過を踏まえ「先の統一地方選でも公約の柱だった。『党派を超えて』と今さら言うのはちょっと虫が良すぎないか」と嘆息する。

いまや万博で良い話は聞こえてこず、どれほどの負債を抱えるのか不安でしかない。既に万博は中止が妥当な判断だと言われ、その署名も回っているほどだ。維新は万博成功を公約の柱とした訳だが、雲行きが怪しくなると「国家事業」と維新が言い出すのは身勝手ではないだろうか。そして、国に責任をなすりつける一方で、乗っかれるものには何でも乗っかろうと優勝パレードを横取りしようとした。その態度に批判が集まっている訳だ。

 こちらは日刊ゲンダイ9月23日の記事。こちらでも万博の政治利用批判でSNSが炎上したことが伝えられている。「純粋にファン同士として優勝の歓びを分かち合いたい。賛否両論ある万博や、特定政党(維新)がその前に勝手に出てきて、政治利用されたんでは、せっかくの祝賀ムードが台無し。興ざめ」と引用されている発信はもっともなことだ。

 批判を受けてか、吉村知事は優勝パレードに「府費を投入しない」と発表。パレードの実行委員会に万博協会が入らないことも伝えた。議会にはかった様子もないのだから府費を投入しないのは当然のことだが、専決処分が全国最多額の大阪だけに、こちらも複雑な思いになる報道だった。

 優勝パレードが、大阪府知事や兵庫県知事といった維新首長たちが前に出てくることなく、脇役として当日の成功のために尽力するという、本来の自治体の役割を果たすことを願いたい。選手とファンが優勝の喜びを分かち合える良い時間になることを祈るばかりだ。

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