大阪府 高校授業料の完全無償化 「気をつけろ 甘い言葉と 維新の会」

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大阪府の高校授業料の完全無償化に対し、大阪私立中学高等学校連合会は5月、理念には賛成しつつも新制度案には賛同せず、経営破綻や教育の質の低下の懸念を表明しました。大阪府は寄附金集め等新たな財源の確保を提案しましたが、反対を決議。新制度になると入学金が増加し、所得の少ない子供たちの負担が大きくなると反発しています。また、私立学校の特色の喪失も懸念を示しました。
大阪私立中学校高等学校保護者会連合会も6月、異例の記者会見を開き「無償化の言葉ばかりが先行し、子どもに不利益が生じる案だ」と見直しを求めました。同席した私立高の理事長は「府は何の調整もなく制度案を出した。現場の声を聞こうとしない」とため息。
私学に通う現役高校生達に制度案のデメリットを既に見抜かれていましたが、維新の会はそのまま強行。
教育の質を下げずに、行政による子育て支援をいかに充実させられるか。大阪府は今大きな分岐点を迎えています。

目次

大阪府の高校授業料“完全無償化”の制度案には「賛同できない」 私立高校などの団体が議決 「これまで無償化対象だった子どもの負担が増える」と危機感 吉村知事は「丁寧に説明をしていく」〈関西テレビ 2023/5/30〉

5月29日 大阪私立中学高等学校連合会 総会開催

大阪府が来年度からの段階的な実施を目指す高校授業料の完全無償化案について、府内のすべての私立高校で作る「大阪私立中学高等学校連合会」が、理念には賛成だが制度案には賛同しないという意向を示しました。

清風高校 平岡宏一校長「大阪府は、新制度に乗れない学校はおりて、補助金を受け取らなければいいと説明している。それは違うと思うんです。今までは、800万円未満の世帯の子は、そこの学校は選択できたわけじゃないですか。けれどもその学校が新制度に乗らなかったら、行きたかった学校を選択できなくなるわけです。」

興国高校 草島葉子校長「大阪では授業料無償化が入ってきて、だんだん私学に来る子が増えてきた。ならば私学が嬉しいかというと、違います。生徒の数が増えてきたら校舎も建てなきゃいけないし、改装もしなきゃいけないし、先生もたくさん入れないといけない。でも経常費補助金は、大阪は全国で46番目。そこに60万円を超える授業料は全て学校負担となると、教育環境が悪くなってしまう。」


大阪府の高校授業料“完全無償化”の制度案には「賛同できない」 私立高校などの団体が議決 「これまで無償化対象だった子どもの負担が増える」と危機感 吉村知事は「丁寧に説明をしていく」 | 特集 | 関西テレビニュース | ニュース | 関西テレビ放送 カンテレ (ktv.jp)

大阪府“高校授業料の完全無償化”で思わぬ落とし穴も? 現場からは「教育の質の低下を招く」懸念の声〈ABCニュース 2023/6/14〉

例えば、清風南海高校(大阪府高石市)では、1つの教室に先生が8人も配置されています。「きめ細やかな指導」をウリにしている高校で、かなり手厚い印象です。

平岡正校長「学校で一番お金がかかっているのが人件費と施設運営費。そういうところを削らざるを得なくなってくると思います。少人数の選択授業ができなくなり、できるだけ人数を増やして、となってくる。」 「特色ある授業を受けたい生徒にとっては、(生徒のために)なっていないんじゃないかと思う。全体的な地盤が沈下しないかということもあるし、特に私学の場合は、他府県にいい生徒が流出する可能性はあるんじゃないかなと思います。」

大阪府では現在、国と府の補助金をあわせた上限額を60万円と定め、それを超える授業料については年収800万円未満の世帯を対象に、私立学校側が負担する「キャップ制」という制度が敷かれています。今後、所得制限が撤廃されると、これまで保護者が負担してきた分も合わせて、すべて学校側が負担することになります。

日本城 「気をつけろ 甘い言葉と 維新の会」

日本城タクシー 坂本篤紀社長

【続報】「保護者負担になったとしてもよりよい教育を」私立高校の保護者らが訴え 大阪府の高校授業料完全無償化 〈ABCニュース 2023/6/23〉

私立高校のPTA会長らで構成された団体は「府が『キャップ制』を維持することで学校が教育内容を維持できなくなれば、今まで通りの教育を受けられなくなる」として知事あてにを提出しました。

会見を開いた保護者らは「教育の質が下がるような制度はやめてほしい」
「保護者負担になったとしてもよりよい教育を受けたい」と訴えました。

また知事による説明については「府民にしっかり示すことなく進められている政策」と指摘し、近いうちに知事と直接話をする機会を設けてほしいと話しました。

高校授業料無償化 私学生徒の保護者らの団体が大阪府に意見書 〈NHK 2023/6/23〉

6月23日 府内の私立高校に通う子どもの保護者などでつくる団体が大阪府に意見書を提出しました。

意見書では「私たちは私立高校の特色に魅力を感じて学校を選んでおり、さまざまな教育内容に応じて授業料を設定しているのは当然だ」としたうえで『今後も特色ある教育が損なわれることなく、自由に選ぶことができるよう、学校が必要な経費を十分に確保できる制度にすること』などを求めています。

大阪私立中学校高等学校保護者会連合会・松井次郎 会長は「吉村知事には、学校側とよく協議をして、子どもたちにしわ寄せがいかないようにしていただきたい」と述べました。

高校授業料無償化 私学生徒の保護者らの団体が大阪府に意見書|NHK 関西のニュース

newsランナー 高校授業料『完全無償化』巡り 吉村知事と私立高校校長が初めて“直接対決”!〈関西テレビ 2023/6/30〉

高校授業料『完全無償化』巡り 吉村知事と私立高校校長が初めて“直接対決”!

校長「学校の負担が増え教育の質低下する」 

出演:興国高校 草島葉子校長・清風南海高校 平岡正校長

大阪における高校・大阪公立大学等の授業料等無償化制度の基本的方向性について(素案)〈第1回大阪府戦略本部会議 2023/5/9〉

https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/2920/00453623/kaigishiryo_2.pdf

大阪府の授業料全面無償化、実は私立高も反発 負担増で 〈日本経済新聞 2023/7/6〉

大阪府が打ち出した高校授業料の全面無償化の計画案を巡り、府内の教育現場に波紋が広がる。
財源負担を学校側に求める府独自の制度設計に不満が噴出している。

大阪府の制度では、公費の補助対象となる授業料に上限を設けている。現在は私立高授業料の平均から算出した「1人あたり年間60万円」としており、超過分は学校側が負担する仕組みだ。他の自治体では超過分を家庭が負担するのが一般的で「学校に負担を求めるのは大阪府だけ」(文部科学省)という。

府は現状の枠組みを維持したまま8月にも成案をまとめるスケジュールを描くが、強引に議論を進めにくい事情もある。

学校側の同制度への参加は任意で、今も全日制の1校が無償化の対象からは外れているが「さらに不参加を検討する学校が出ている」(府関係者)。知名度の高い私立高などが不参加となれば「全面無償化」そのものが掛け声倒れに終わるリスクがある。

大阪府の授業料全面無償化、実は私立高も反発 負担増で – 日本経済新聞 (nikkei.com)

「私立高校の負担が増え教育の質が下がるのでは」高校授業料無償化に保護者団体が懸念 〈TBS 2023/12/25〉

12月25日、私立学校に子どもを通わせる保護者らの団体がこの制度について、授業料の上限を超えた場合は私立高校の負担が増えることから「教育の質が下がることを懸念している」と府に伝えました。

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