大阪府池田市長が役所内にサウナ持ち込み使用 「体調管理のため」 運動器具も

#パワハラ・セクハラ
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大阪府池田市の冨田裕樹市長が市役所の市長控室に、私物の簡易サウナや自転車型運動器具などを持ち込んで使用していたことが判明した。冨田市長は23日記者会見し、「体調管理のためだった」と釈明したうえで「法的に問題はないとはいえ、市民感覚を失っており、猛省している」と陳謝した。以降、百条委員会設置、辞職に伴う池田市長選等の経緯を記しておく。

ニュースサイト「デイリー新潮」が報じて発覚した。冨田市長によると、サウナなどは3階にある市長室近くの三つの小部屋や通路に設置。元々は更衣室などで現在は「市長控室」として市長が仮眠や昼食、体調管理のための部屋として使っていたという。

冨田市長は市議を経て2019年4月の市長選で大阪維新の会から出馬して初当選。同年夏ごろ、「体調管理のためなら問題ない」と判断して運動器具などを持ち込んだ。20年9月中旬には自宅にあった簡易サウナを事務所スタッフとともに搬入し、3日に1回ほどの頻度で昼休みに使っていたという。「学生時代にアメフトをしていて腰椎(ようつい)椎間板(ついかんばん)ヘルニアなどで腰などを痛めており、リハビリなどのためだった」と釈明した。サウナは10月中旬に撤去した。

利用時はトレーニング用の服に着替え、汗をかいた後は「水タオルで体を拭きスーツに着替えて仕事をした」。汚れた服は水道で手洗いし、控室内に「部屋干し」していたという。

利用で生じた光熱費については「公私混同ととられるので、算出して全額返金したい」と話し「市長として少しでも疑念を生じさせることはあってはならず、申し訳ありませんでした」とうなだれた。

 維新代表の松井一郎大阪市長は、報道陣の取材に「市民に謝罪し、プライベートで使った電気代は支払うべきだ」と話した。

2020年10月23日毎日新聞記事より引用。

大阪府池田市の冨田裕樹市長が市役所内に家庭用サウナを持ち込んで使用していた問題などで、市議会は26日、臨時市議会を開き、調査特別委員会(百条委員会)の設置を賛成多数で決めた。

 設置に関する決議案の提出者の一人、荒木真澄議員は「一連の事態は看過できない」などと提出理由を述べ、「事実確認と経過を明らかにし再発防止策を検討したい」と述べた。

 設置を受けて冨田市長は報道陣に「誠実に対応させていただきたい」と述べた。

2020年11月26日 毎日新聞記事より引用。

大阪府池田市の冨田裕樹市長が市役所に家庭用サウナを持ち込んで使用するなどしていた問題で、市議会は27日、臨時議会を開き、冨田市長に対する不信任決議案を否決した。市長がサウナ問題の責任をとって辞職すると表明したため、一部会派が反対に回り、可決に必要な4分の3以上の賛成に届かなかった。

 冨田市長を巡っては、市議会の調査特別委員会(百条委)が不適切な庁舎使用などがあったとして辞職するよう求め、辞職しない場合は不信任決議が相当と結論づけていた。不信任決議案が可決されれば市長は10日以内に議会を解散しない限り、失職する。

2021年4月27日毎日新聞記事より引用。

また、冨田市長のパワハラ行為、犯人捜しとも思える行為についても百条委員会で取り上げられた。

大阪府池田市の冨田裕樹市長が市役所内に家庭用サウナを持ち込んで使用していた問題で、発覚後、冨田市長後援会会長と副市長、職員の間で「秘密保持契約」が結ばれていたことが4日分かった。市議会調査特別委(百条委)で取り上げられた。マスコミに情報を流した“犯人捜し”ではないかとの追及に対して冨田市長は「職員を守るためだったと聞いている」と副市長らをかばった。

 この日の百条委で、証人となった冨田市長に対して、守屋大道委員が質問。2020年10月にサウナ問題が報道された数日後の10月25日に秘書課職員が、市長後援会長から電話で「(あなたがマスコミに)情報提供したと確信している」と決めつけられたうえで「もし提供者でないなら、その証明をせよ。“真犯人捜し”をせよ」と言われたという。職員は「私ではない」と否定したが恐怖を感じたという。さらに同29日に職員は、副市長、後援会長に呼び出され、3人は秘密保持契約を結んだ。契約は「今から話すことは絶対他言しないように」との内容だったという。 守屋委員は冨田市長に「このことを知っているか」とただすと、冨田市長は「契約をしたことは聞いたが、中身については知らない」「事後に聞いた」などと関与を否定。そのうえで、副市長や会長から「市政運営を円滑にして、職員を守るためだったと聞いている」と述べた。守屋委員は「(契約を交わす場で)職員は『“犯人”と認めれば将来を保障する』といわれたというが、これは脅迫につながるのでは」とさらに追及したが、市長は「(内容については)全く知らない」と通した。

 市長の職員へのパワーハラスメントの有無についても質問があった。委員らは「市長就任間もないとき職員を市長室に呼びつけ大声で叱責したか」「(きちんと回答しない職員を)会議室から退席させたか」「『お前その態度はなんや。民間におったらクビや』などと激怒し怒鳴られたと聞くが本当か」など月日や場所を明らかにしながら聞いたが、大半の質問に対して冨田市長は「言った覚えはない」「していない」と否定した。 

2021年3月4日毎日新聞記事より引用

その後、池田市長選挙が2021年8月29日に行われた。無所属で出馬した元維新の冨田元市長は落選。同じく維新から出馬した滝沢智子氏が当選した。

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