身を切る改革で知られる維新の会。
しかし高槻などから選出された池下卓衆院議員は、高槻市議の2人を公設秘書として雇っていた問題。
池下氏は「地域から寄せられる相談事のうち、2人は市に関する内容を担う業務スタイルで議員の名刺で事足りた」と説明したという。
しかし、市議の仕事は「市に関する地域からの相談事」を聞くこと。
公設秘書としてわざわざ雇う必要があったのか…?
※当初維新の会は現行ルールを盾に「兼職は何ら否定されるものではない」との見解を公表。その後、給与の二重取りなどの批判が高まると、吉村氏は地方議員との兼職は禁じる方針に転換しました。
「連載『抜け道』を問う」内部文書で新事実次々と 維新・池下氏「秘書兼職伏せたのは…」<毎日新聞2023/11/28>
公設秘書の名刺は作成していません――。
10月中旬、日本維新の会の池下卓衆院議員(48)=大阪10区=が地盤を支える地方議員らに配った文書にはこう記されていた。
自身の公設秘書に大阪府高槻市議2人を採用した問題が、毎日新聞の報道で発覚したのはこの1カ月前。維新10区支部でごく一部の関係者に配られた文書は、兼職の経緯や活動状況が書き連ねられた報告書だった。
「実際は兼職を隠そうとしたのではないか」。名刺が作られなかった理由を含め、新たな事実が次々と明かされるその文面に関係者は目を疑った。
池下氏に雇われた市議2人は公費の秘書給与と議員報酬を二重取りし、うち1人は年間で総額約2000万円を得ていた。この額は国会議員1人に支給される年間歳費(期末手当を含め約2200万円)に匹敵する。
https://mainichi.jp/articles/20231126/k00/00m/040/112000c
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公設秘書に採用したのが、維新の高槻市議だった甲斐(かい)隆志氏(59)と市来(いちき)隼氏(36)=現在は府議=だった。
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文書には名刺の未作成にとどまらず、池下氏が市議2人の兼職を「身内」の地方議員にすら伝えていなかったことが記載されていた。支援者らへの紹介もしていなかったという。
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池下氏は改めて取材に応じ、「地域から寄せられる相談事のうち、2人は市に関する内容を担う業務スタイルで議員の名刺で事足りた」と説明。
与野党に激震「パンドラの箱開いた」 570キロ離れた秘書兼職も
問題が浮かんだ当初、現行ルールを盾に「兼職は何ら否定されるものではない」との見解を公表した維新。しかし、共同代表の吉村洋文・大阪府知事はこの見解をすぐに翻し、地方議員との兼職は禁じる方針に転換を余儀なくされた。
関係者は「世論を完全に読み間違えた。『身を切る改革どころか、税金の二重取りで私腹を肥やしていないか』という反発は想像以上だった」と話す