「週刊文春」8月3日号で馬場氏の疑惑が報じられたことを受け、藤田幹事長は8月17日の記者会見では『僕らは公開しています』と記者に強気な態度をとっていました。
しかし、藤田幹事長が代表を務める政治支部「藤田文武後援会」に寄付した自身の文書通信交通滞在費・計450万円のうち60万円に不記載の疑いがあると「週刊文春」9月14日号で新たに報じられました。
吉村知事は過去のX(旧Twitter)投稿で「虚偽記載だけでなく、不記載も犯罪」と厳しく指摘していましたが、はたして維新幹事長の「不記載」も犯罪だと断罪するのでしょうか。
文通費からの寄附60万円分を不記載
維新・藤田文武幹事長に政治資金規正法違反の疑い 〈週刊文春 2023/9/14号〉
「週刊文春」8月3日発売号 では、馬場氏が多額の文通費を自身が代表を務める政党支部に寄附しており、事実上、政治資金の流れが不透明になっている問題などついて報じたが、藤田氏は8月17日の記者会見で「『文通費を公開しましょう』と言って、僕ら公開しています」と述べていた。
その藤田氏を巡り、文通費に関する疑惑が発覚した。党HPによれば、藤田氏は2020年から2021年にかけて、文通費計450万円を、自身が代表・会計責任者を務める政治団体「藤田文武後援会」に寄附している。ところが、「藤田文武後援会」の政治資金収支報告書によれば、2020年から2021年にかけて、「藤田文武」からの寄附は390万円に留まっているのだ。60万円分が記載されておらず、政治資金規正法違反(不記載)の疑いがある。
藤田氏に事実関係の確認を求めたところ、以下のように回答した。
「ご指摘の点、調査いたしましたところ、2021年3月18日に藤田文武後援会宛に60万円の寄付実績があり、振り込みによる入金及びHPでの文書通信交通滞在費の領収書公開を行なっているところですが、事務的なミスにより収支報告への記載が漏れ落ちていたことを確認しました。早急に大阪府選挙管理委員会の指示を仰ぎ、適切に対処する予定です。ご指摘ありがとうございます」
藤田氏は党幹事長として8月30日付で、所属議員らに対し、馬場氏ら維新議員に関する問題を報じてきた「週刊文春」について党として法的措置を取る準備を進めているとし、個別取材の依頼があった場合は、党(幹事長ら)の許可を得てから対応する旨を指示する通達を出している。今回は、自ら取材に対応する許可を出し、事実関係を認めた格好となった。
〈週刊文春 2023/9/14号〉
藤田文武幹事長記者会見より記事該当箇所〈日本維新の会 2023/8/17〉
【藤田幹事長による内部通達】週刊誌法等の対応について〈2023/8/30〉
ちなみに、日本維新の会共同代表である吉村洋文氏は収支報告書不記載について
『収支報告書は「虚偽」記載だけでなく、「不記載」の場合も犯罪。不記載が故意(わざと)の場合だけでなく、重過失(わざとでないが重大な注意ミス)の場合も犯罪。5年以下の禁錮、100万円以下の罰金。公民権停止』
と2019年2月にツイートしている。幹事長の「犯罪」についてどう対応するのか注目されるところだ。